SNS断ちをしていて、しばらくぶりにタイムラインをのぞいていたらネガティブすぎてびっくりした……という経験はないでしょうか。
こんなときは、もうその人間関係から離れるときです。今まで築いた関係性だからといって、そこに居続ける必要はどこにもありません。
自分を変えていきたいなら、時には人間関係をリセットすることも必要です。
不平不満だらけのタイムラインとはさよならしよう
ひさびさにXやらBlueskyのアカウントをのぞいてみましたが、以前やり取りのあった人たちの投稿を見ているうちに、なんだか虚しくなってしまいました。というのも、世の中への愚痴や不満、対立陣営への文句など、ネガティブな話題がとても多かったのです。
正直に言って、もうここにいても仕方ないな……という感じでした。ですが、そもそもそんな人たちとの交流を望んでいたのは私自身です。自分でつくりあげたタイムラインに不満が出てくるのは、こちらがかなり変わっている証拠でしょう。以前は気にならなかったし、むしろ居心地がいいとすら思っていたのですから。
極端なことを言えば、SNSは「自分が気持ちよくなるためにするもの」です。交流も情報収集も、そこで自分が楽しくなれる要素があるからする意味があるのです。もう気が合わないと思う人たちと交流しても仕方がないし、居場所は別に求めるべきなんでしょうね。そもそも、ネット上に居場所が必要かどうかにも疑問が出てきています。
ネガティブを増殖させるだけの人付き合いならしないほうがいい
私自身は決してポジティブとはいえない人間なので、他人のネガティブには比較的寛容な方です。それでも、延々と愚痴や社会への呪詛を撒き散らす人たちの投稿を読みつづけるのは疲れるのです。しかも、私は共感力が高い方なので、そうした不平不満につい同調してしまいます。これがまずいのです。
今つらい境遇にある人がネガティブなことしか言えないのは仕方がありません。でも、こちらがその人に同調する必要もないのです。優しい人ほど、不幸そうな人を見かけるとつい同情してしまいます。同情するだけならいいのですが、ネガティブな文章を読みつづけるあまり、自分自身の心までネガティブで埋め尽くされてしまうこともあります。これは避けねばなりません。
他人より大事にすべきは、まず自分の心です。自分に余裕がなければだれも助けることはできません。落ち込んでいる人に同情するあまり、自分までネガティブ沼に落ち込むのは避けたいものです。他人に気を遣う前に、まず自分自身を大事にすることです。誰かにやさしくしたからといって、その人がこちらを気遣ってくれるとは限らないのですから。
本当に悩みを解決したいなら、読むべきはプロの見解
SNSで延々と愚痴を言っている人を見ると、この人達は本当にネガティブから脱する気があるんだろうか、と思うことがあります。本当のところは当人にしかわかりませんが、そこから抜け出したいなら、まずなんらかの方法を探すと思うのです。ネットにはこれだけ情報があふれているのですから。
あえてネガティブな状況に居続け、その姿を見せることで同情を得たい、と考えている人もいます。そして、往々にして当人はそのことに無自覚であったりします。この場合、下手をするとあなたの優しさは、その人に搾取されることになりかねません。相手はネガティブであることでメリットを得ているので、あなたがいくら気を遣おうと、その人の状況は好転しないでしょう。
今つらい状況にあるのは全部その人のせいだ、と言いたいのではありません。ただ、あなたがネガティブな人をどうにかしてあげる義務はない、ということです。もしあなたがネガティブな状況から抜けかかっていて、この先もっと良くなっていきたいのなら、ネガティブな人たちに引きずられることはおすすめできません。それより、動画サイト等には気分を上向かせるノウハウがたくさんあるので、それらを参考にすることです。今は精神科医やカウンセラーが有益なノウハウをたくさん公開してくれているので、それを使えばいいのです。
ネガティブな人を見捨てろという話ではありません
まず自分を大事にしようという話をすると、まじめな人ほど「ネガティブな人を見捨てろってこと？」と考えがちです。辛いときに助け合ってこその人間ではないか、というのはごく自然な感情です。ですが、ここで考えてもらいたいのは、つらい人を気遣うあなたのことは誰が気遣ってくれるのか、という点です。もしあなたが他者を気遣っているのに自分は気遣ってもらえず、苦しい思いをしているのなら、そんな一方的な関係性は見直したほうがいいでしょう。
自分のつらさを置き去りにしたまま誰かを気遣い続けるのは、「自分自身を見捨てる」ようなものです。辛い人を見捨てるのが良くない、というのであれば、まずは自分自身を気遣うことが大事です。自分を犠牲にしてまで誰かに尽くす必要はありません。自己啓発系の動画を真に受けて「とにかく他者にギブしなければ」と思っていると、自分のつらさは解消されず、ずっと苦しいままです。こんなときはまずギブするのをやめて、ひたすら自分自身に与えましょう。ギブするのは余力が出てきてからで十分です。
「ネガティブな人を見捨てるのはよくない」と思うなら、まず自分が自分自身を見捨てないことです。不思議なことですが、無理に他者に尽くすのをやめ、自分で自分を大事にするほど、周りから大事にされるようになります。