フェイク・イットは普段使いのアイテム身近なものを豪華にするところから

フェイク・イットとは石井裕之さんが広めた潜在意識活用メソッドで、「成功した自分を先取りする」ことでその自分へ近づいていくというものです。潜在意識系の本や動画でよく出てくる「高級ホテルのラウンジでお茶を飲む」なんてのもこれです。エイブラハム風にいえば「豊かな波動を自分に取り込む」系のもの。


ただこの「高級ホテルのラウンジでお茶」メソッド、個人的にはちょっと実行しにくいものでした。まず地方には高級ホテルそのものがないし、高級なレストランもあんまりない。お金持ちな気分を味わえる場所自体が、それほどないのです。まぁ高級料亭はありますが、一人で行くようなところでもなし、場所を利用した潜在意識改変はちょっとどうなのか、と思っていたのですが……もっといい方法があります。


どこか豪勢な場所に行くより、ふだん使っているものをリッチにしてみるのです。先日、プライムデー先行セールで操作性のいいコントローラーを買ったのですが、FPSで使ってみたらめちゃくちゃプレイしやすくて、大満足でした。年を取ってゲームが下手になってしまったのかな、と思ってましたが、単に前のコントローラーがダメだっただけです。コントローラーひとつでこんなにゲームが楽しくなるのか……と驚くばかりです。もっとも、このコントローラー(HyperX Clutch Gladiate)はそんなに高くもありません。アマゾンのセール時なら3,980円です。性能は価格に比してだいぶリッチですが。


このコントローラーは前のXbox360の互換コントローラーとはちがい、イヤホンを刺すことができます。そこで手近なイヤホンをつけてゲームをプレイしてみたら、今までと没入感がまったく違い、とても新鮮でした。大して高いものでもないはずですが、PCのスピーカーが安物のせいか、それでもBGMや効果音がとても素晴らしいものに聞こえるのです。コントローラーの操作性と音が違うだけで、ゲームプレイが段違いに楽しくなりました。音楽や動画も今までよりずっと楽しんでいます。これだけでも毎日に張りがあるのですが、周辺機器を少し変えただけで、不思議な変化が起こりました。


一番大きな変化は、仕事にものすごく集中できるようになったことです。オフがものすごく充実しているからオン時もがんばれるのか、潜在意識が成功した自分にチューニングされたから行動もそれにふさわしく変わったのか。とにかく、今までにないほど仕事に没頭できるのです。無理やり理屈をつけるなら、ゲームプレイや音楽といった面で豊かさを感じられているので、豊かになるような行動を自然にとってしまっているのかもしれません。


「豊かになるには普段から豊かさを感じること」とよくいわれます。でもそう簡単ではありません。「充足を見る」にしたって、むずかしいこともあります。でもいいイヤホンを使えば、音楽を聴くだけで高級感を味わえ、豊かな気分に浸れます。ネットにつながっていれば、Spotifyなどで音楽はいくらでも聴けるのですから、これを利用しない手はありません。いつもゲームをしているなら、操作性のいいコントローラーを買うのもおすすめです。月に一度行けるかどうかわからない高級店より、毎日使う家電製品にお金をかけるほうがよほどコスパがいいのではないでしょうか。


自分にしっかりお金をかけてあげることは、自分を大切にすることにもつながります。逆に、お金をかけないことで自分を粗末にしていることもあるのです。趣味で使うアイテムをワンランク上げるだけでも、QOLがかなり違ってきたりするので、お金はかけるところにはしっかりかけた方がよさそうです。自己啓発系の動画では娯楽のためにお金を使うことを「消費」「浪費」と呼んだりしますが、自分のテンションが上がることにお金を使うのはむしろ投資だといえます。仕事の勉強をすることや筋トレをすることだけが自己投資ではありません。豊かな気分を感じられたり、日々気分よく過ごすための環境を整えることにお金を使うのは、どれも立派な投資です。